2021年9月25日土曜日

望遠鏡の間違ったのぞき方、正しいのぞき方

望遠鏡の間違ったのぞき方、正しいのぞき方。 星などの天体を自分の目で見ると、大変小さく、暗かったりで、見えなかったり、見えづらかったりで、形模様などが思うように見えません。 ここで、登場するのが望遠鏡です。望遠鏡は、見えない、見えづらい天体などを大きくはっきり、くっきり(*)見るのに大変良い道具です。 (*)上空の気流の影響で、時にはくっきり、はっきりと見えない時もあります。 望遠鏡で、天体を見るとき、うまく見えなかったり、まったく見えなかったりすることが、過去の観望会で経験しています。 望遠鏡の仕組は、対物レンズと接眼レンズ(アイピースとも言う)の組み合わせで、アイピースからのぞくと、小さく、かすかな天体の光(形 、 模様、色)を拡大、はっきり、くっきり見ることができます。 過去20年来の観望会経験をもとに、望遠鏡のアイピースをのぞくことについて、説明したいと思います。 観望会時、「見えない」・「見づらい」・「・・・??」と言ったことが、必ず出てきます。その様子を観望者の隣で様子を見ていると、次の ような ことが分かってきました。間違ったのぞきかたをしていたため、「見えない」・・・の原因になっていたのです。正しいのぞき方で、楽しく観 望し ましょう ★間違ったのぞきかた 人の目は、素晴らしい機能を持っています。瞳から入った光(風景など)は、水晶体(レンズ)で屈折して、網膜(スクリーン)に倒立像 で届き、視神経が脳に伝達して、正立像に見えるような仕組になっています。 スクリーンのほぼ中央(黄斑)付近が、光を多く感じる場所になっています。このことは、このほぼ中央の付近に、天体などの淡い光が到 達しないと天体像が見えなくなってしまいます。 間違ったのぞき方の図を見てください。 1 うわ目 2 よこ目 2つの図には、スクリーンを表示していませんが、スクリーンのほぼ中央(黄斑)付近には光が、到達していないことが理解していただ けると思います。     ③は、目がアイピースに接近しすぎ。星空は暗い上に、接近しすぎで、目の中が、真っ暗になってしまい、天体はまったく見えません。 これは、目自体の問題ではないです。アイピースの仕様で「アイレリーフ」と言うものがあって、望遠鏡をのぞきとき、裸眼やメガネで のぞくなどの状況が違うので、どちらでも見やすくのぞくためのもので、アイピースと目の位置をおよそ1cm(人差指分)程度隙間を と まちがった のぞきかた ることで、天体が見やすくなるのです。   ★正しいのぞき方の図を見てください。 難しいことはありません。のぞく時、体全体を力まないように楽にして、アイピースに向かって、真っすぐのぞき、アイレリーフの隙間を取 っ てのぞけば良いのです。 でも、この「真っすぐ」がくせ者です。観望中は暗いので、アイピースがどこにあるのかが認識しにくいことがあります。また、認識できて も、 アイピースののぞき口がどの方向に向いているのかも分かりづらいです。通常、人の目は、数分経過すると、暗順応と言って、暗さに慣れて 、 ある程度暗いところでも、物の存在を認識できるようになるのです。これには個人差があります。 アイピースが認識できない時は、担当者に「アイピース、どこにあるの?」と聞いてください。「アイピースはここにあります」・「アイピ ース ののぞき口はここです」と教えてもらえます。教えてもらって、アイピースを認識したとき、アイピースののぞき口がどこの方向を向いてい る かも確認してください。確認しても、「のぞき口をどのようにのぞく」のか理解できない時は、どのようにのぞくのかを、しっかりと担当者 に 確認してください。 これで、認識・確認できました。あとは、真っすぐにのぞく=「自分の目とアイピースが垂直で、アイピースの奥をのぞく」ことが、真っす ぐのぞくと言う意味です。 もう一つ、アイピースの高さが、自分の目の位置と差異があると、間違ったのぞき方になってしまうケースがあります。 1 アイピースが、目より高い時は、踏み台などに登って、目とアイピースが垂直になるようにするようにしてください。微妙な高さの調整 は、 両足の膝を伸ばしたり、少し曲げたりして調整してください。 担当者は、背の高さを判断して、踏み台などを指示します。 2 アイピースが、目より低い時は、両足を広げて、体全体を低く、膝を伸ばしたり、曲げたりして調整し、目とアイピースが垂直になるよ うにしてください。

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